麹は稲穂に付いた天然の稲麹玉がはじまりとか。
昔の人はそれを長年の経験で上手に利用し、米、麦、大豆といった穀類を原料に多様な食品を生み出しました。
自然の旨味たっぷりで薫り高い伝統食品は、麹が発揮する様々な分解力のお陰。
目に見えないほどの小さな麹菌たちは、旨味や香りを生み出してきました。
2013年ユネスコ世界文化遺産に登録された「和食」。
甘酒はもとより、醤油、味噌、みりん、酒など麹が醸す発酵調味料は、「和食」になくてはならない縁の下の力持ち。
今では健康面や美容面への貢献も注目を集めています。
「和製ヨーグルト」ともいわれる甘酒を醸すのも味噌・醤油に使われるアスペルギルス・オリゼー(別名ニホンコウジカビ)。
オリゼーとは稲の学名ですから、まさに稲穂の国に生きる恵み。
じっくりゆっくり穀類発酵させた麹を使った食品は、味のスクラムができているといわれています。
日本の食文化を彩ってきた麹、千年の刻を超えて今に生きる風土の賜物です。